6月21日「夏至(夏至点)」の活かし方

自然のサイクルは、6月21日に「夏至」を迎え、太陽が最も高い夏至点に達し、一年で昼間が最も長くなります。皆さんは、3月20日の「春分(=ゼロポイント)」を起点に、1年間で達成したい目標の種蒔きをしたことでしょう。「春分」に蒔いた種が発芽して「夏至」には、その芽が太く丈夫に生長していく時期になります。夏至のエネルギーは、太陽の位置が高く日照時間が長いため、アグレッシブなパワーに溢れています。この夏至のエネルギーを活かして、より積極的に、主体的に、行動的になって、あなたの「押しの強さ」を武器に物事を展開させていきましょう。

 

この時期に必要な取り組みは、これまでの物事の展開を、さらに進展させることにあります。それを促すために必要な人脈ネットワークづくり、あるいは、必要でないものを整理して、ターゲットを絞りこむことが大切です。これから惑星の逆行が増えていくため、これまで取り組んでいた物事を進展させて目標を達成するには、これまでの見直しや調整といった取り組みをする必要があるでしょう。そのような場合は、思い切って軌道修正を行なうことが重要です。自己実現が叶うように太陽が進行する基軸に沿って「春分」から始めたことを「夏至」で見直し、必要な修正をかけることで、この先の目標達成に近づきます。この時期は、さらに上を目指しての「自分磨き」になります。どんな状況にも前向きな姿勢で自己コントロールできるようになれば、自分の弱点や苦手なものが克服できます。三ヶ月後には今の努力が実ることになるので、「秋分」の時期は、自分の努力相応の成果が得られることになるでしょう。

 

今回の夏至図を読み解くと、夏至から秋分までの3ヶ月間の社会情勢は、土星と冥王星、海王星の影響から経済面が厳しい状況が続くことになるでしょう。国家における価値観(財政状態、国庫、金融機関、金融市場、資源、資産など)が曖昧になる傾向があるため、経済問題(インフレ問題、貨幣価値の変動など)が浮上しやすく、私たちの生活に大きな影響が及びそうです。そのため、個々のレベルにおいても、しっかりした収支管理をする必要があります。自分に必要な価値あるものを確保し、維持できるように経済基盤を見直すことが必要です。これから国の外交の良し悪しによって、私たちの生活基盤が左右される状況にあります。

 

個人レベルにおいては「個人の力」を試されます。これから先、1つのことに専念すると、必ずそれと対立する物事が問題として出現する傾向があります。それは、新しい可能性への期待感と、これまで馴染んでいたものへの愛着との間で葛藤が生じます。双方の価値について良く考え、手放すものと新たに手にするものを決めるタイミングになります。例えば、仕事ばかりに打ち込んでいると、家庭で問題が起きて足を引っ張られたり、あるいは、自らの体調が崩れて仕事に支障が生じてしまう可能性があります。

 

古い伝統や長く携わってきたことを維持していくか、新たな可能性を求めて全く違ったものに飛び込んでいくかの選択で迷うかもしれません。自己実現を果たすために、今の自分にとって重要なことは何かを見極めて、古いものと新しいものの、それぞれの価値をバランスよく活かす方法を考えてみることが大切です。つまり、どちらの価値も等しく認め、上手くスイッチを切替えて両方に対応する方法を考えることが得策になるということです。この経験を通して、私たちは物事には全て表と裏が存在し、一方だけを重視し過ぎてしまうとバランスが崩れてしまうことを認識し、同時に二つの世界で上手く自己表現する術を学ぶことになるでしょう。

 

夏至からの3ヶ月間においては、「暴露」「露見」「思い込みの修正」「こだわりの解放」「打開」「独立」「岐路」「真の目的」「新しいサイクル」などがキーワードになり、突如としてこれまで隠していた事が露見したり、自らの心の内を明かすことになるかもしれません。こだわりや思い込みを解放することで心が軽くなり、出口の見えない状況から抜け出せるチャンスです。自分の気持ちに正直にいたい気持ちが強まるので、あなたの言動が周囲を驚かせ、摩擦が生じるかもしれません。ただ、それがキッカケとなり、この先に進むには古い考えを手放したり、偏った考えを修正できるようになるでしょう。今の自分の「感情」や「思考」「意識」「言葉」「選択」「行動」などを見直して必要な修正を行ないましょう。

 

必要な修正を行なうことによって、これまで関わってきた場所や人との関係が変化したり、消えたりするかもしれません。心理的に寂しさを感じても、自分にとって最終的にもっとも大切なことは何か、しっかり見極めることが大切です。自分の最も重要な目的に集中するために、周囲の環境からは離れる場合もあるでしょう。自分の精神性に合致した理想の生き方が徐々に実現していくにつれて、以前の自分と繋がっていた古いものが自然に消えていくでしょう。一時的に孤独を感じても、魂が求める生き方を選択すると、精神的な成長を果たせます。今は自分の可能性を信じて、理想の未来を創造する道を進んでいきましょう。

 

夏至は太陽が「蟹座」に入座したときに起きます。今回の夏至のテーマは「安全で安心できる環境」=「心の基盤」です。このテーマが、およそ3ヶ月続くことになります。蟹座は「感情」「共感」「愛」を象徴します。したがって、愛によって守られる共同体(国家、地域、コミュニティなど)や家族という、より身近にあるグループの中での自分(私)のあり方を「心の基盤」として育てるように導かれるでしょう。そのため、健全な愛を育てるよう促されるので、優しさが目覚め、人に共感して寄り添い、困っている人のサポートをしたり、あるいは、人のサポートを受けるような体験をするでしょう。

 

心に留めておくことは、個人的な願望を果たすよりも、今は国や地域、コミュニティ、身近な人たちや自分のためにも、より安全な環境を整えましょう。全体の利益のために周囲の人たちと協力し、より大きな目的や理想に向かって尽力を尽くすことが最も大切です。私たちは、同じ国に生まれ育ち、日本という国家での運命共同体として、日本が抱えるテーマを同じく共有しています。日本に住んでいる人たち全てが、国や人種、性別、年齢などを超え「人としての誇り」を忘れてはならないのです。お互いにとっての国家という日本を共有している限りは、国民として誇れる社会的な活動を行なって、将来にもそれを誇れる選択と行動を示す必要があるという、重要な節目を迎えているのです。私たち一人ひとりの協力と努力によって、日本全体が良いエネルギーに覆われることで、日本という国を海外にも自慢できる国として、国と国民が調和し一体となって将来を良い方向に進展させることが重要なのです。

 

夏至時点での太陽の影響から、他者への奉仕や義務を果たすこと、労働や身体的な癒し、健康、病気、環境問題などを通して、自他実現である精神の成長を促されるでしょう。これまでの自分の価値観やルール、一般的な既成概念を超えて、より自由に大胆に「宗教」「精神世界」「哲学」「海外」「専門的な学び」といった分野の何かを、自分の専門領域として捉え、学び始めるには良いときです。そうすることで、日常生活に豊かな精神性や安らぎを感じ、より充足感に満たされるようになるでしょう。

 

「夏至(夏至点)」の活かし方は、自分自身を『変容』させていくことです。時間をつくり、瞑想して心の中を探求するには良いときです。現実と向き合い自分自身に焦点を当て、内面的な自己探求の中で自分らしい生き方を見出しましょう。世の中の流れを読み取り、不要になった過去を断ち切って、新たな出発を図りましょう。この時期、運命的な体験を通して、環境や人間関係に変化が訪れやすくなります。重い責任やプレッシャーを感じやすいときですが、地道に自己基盤を固め、人生の方向性を決めていくチャンスです。