7月3日の新月は、蟹座で皆既日食になります。今年2回目の日食です。
年明けの1月6日に山羊座で部分日食が起きました。そのときは、個人の「社会的な評判」がテーマでした。
それ以降、7月3日までは、世の中での個人評価が目立つようになりました。
私が覚えている範囲でも、政治家や芸能人らの様々な失態や失言などの素行の悪さ、あるいは、高齢者による交通事故や、幼い子供が犠牲になった殺傷事件など、辛い出来事が起こりました。
その逆に、心温まる結婚報道で、世の中の評判を上げた芸能人もいました。世界情勢においても、日本に対する評価や、生活に影響が及ぶであろう他国の評判を見聞きする機会が増えました。
公はもちろんのこと、プライベートにおいても、自分の行動の一つひとつに注意を払い、常に誰かに見られているという感覚を持っていることが大事だということを、山羊座の日食テーマが教えてくれました。
社会面において、健全なパートナーシップの構築や継続、交渉や契約などのコミュニケーション、新しい出会いでの人脈づくりなど、様々な場面おいて「社会的な評判」が試され、私たちは自己成長する機会を与えられたように感じます。
これまでの世間をザワつかせる出来事は、決して他人事ではなく「人の振り見て我が振り直せ」の教えの通り、反面教師が目立ったことで、今の自分を客観的に捉え、姿勢を正していこうと感じた人は多いはずです。
今年になって、高齢者の運転免許証の返納が増えていることは事実です。世の中の流れは、人の意識を変容させる大きなエネルギーがあることは確かだと、個人的には思っています。
この流れから半年が経ち、次は蟹座の日食テーマの教えを私たちは学ぶことになります。それが何であるのか、知らないよりも、知っているいる方が安心できます。
月のワークの講習会でも「次のテーマは何か楽しみです」と云う声が、挙がるようになりました。以前は、不安や怖れとか、受け入れられないなどの、マイナス思考の声がありましたが、今は前向きに、より自分の人生を建設的に進むプロセスを、楽しめるようになっています。
宇宙の教えは、何一つ無駄なく、私たちを育ててくれているのですから、甘んじて自然の流れに身を任せながらも、生き方はしっかり自分で舵取り(選択)していくことが大事なのです。
地球環境へ影響を及ぼす太陽と月の「食」が、私たちの生活環境にもたらす影響力について、これまでも解説してきました。
私たちは、大いなる宇宙の真理(宇宙意識)が発するエネルギーを、無意識に『日食』や『月食』から受け取っています。現象化して視覚的に認識できるのが、自然現象になります。
私たち個人は、潜在意識にエネルギーを受け取っているので、それを意識できるかどうかで、その宇宙意識のエネルギーを享受し、個人の人生に活かせるか、どうかは意識レベルに委ねられます。あなたの人生が迷いなく、人生の目的を果たせるようになるには、潜在意識に留まっている宇宙意識のエネルギーを顕在意識に引き上げる必要があります。
大いなる宇宙の真理、宇宙意識が発するメッセージを、人生の中に取り入れるか否かは、個人の考え方次第です。
7月3日に起きる蟹座の『日食』が、私たちに教えてくれることを解説いたします。
今回の蟹座の日食メッセージには、「安心できる場所を作る」という意味合いがあります。気の合う人たちと仲間になり、同じ気持ちを分かち合って繋がりたいという欲求に目覚め、確固たる自己基盤を築くよう促されるでしょう。
人と気持ちの結びつきを強めて自分の居場所を確保し、安心感を得たくなるので、家族や友人、仲間を大切にし、共感でつながろうとする傾向が強まります。そのため、自己基盤となるものを育むことに関係する『家庭・家族』や『仲間』『育成』『衣食住』などがテーマになります。
この時期は、独立して行動するよりも、所属する集団・組織の規律や周囲の雰囲気を乱さず、調和的に行動すると良いでしょう。記憶力と模倣性に優れるときなので、学びたい分野にアンテナを立て、好きな人や尊敬する人を目標にして真似ることで、その能力や技術的なものを習得していくタイミングです。
ただ、人の感情や周囲の雰囲気に、良くも悪くも敏感に反応しやすいため、共感できる相手には人懐っこく親しみをもって接しますが、違和感のある人には警戒心を抱き、頑な態度で冷淡になる傾向があります。
今回の日食は、冥王星(逆行)という物事をひっくり返す天体が影響を与えてきます。この影響で、今までのパートナーシップがひっくり返されるような出来事が起きる可能性があります。それは、これまでの関係性に真実が見えてくるという意味です。
体裁だけのイミテーション(偽物)の相手ならば、その化けの皮が剥がれて真実が見えるということです。そう言う意味では、「現実的な問題」に目を向ける良いタイミングと言えるでしょう。そのような体験はしたくないと思うでしょうが、人生に度々の転機が訪れることは、私たちの意思には関係のない「自然の摂理」なのです。
蟹座の日食で引き出されやすい能力は、
『感情を認識する』
『自分の感情を受止める』
『人と共感する』
『人を育てる』
『自分の基盤と安全ゾーンを築く』
『謙虚さを身につける』
『人の欠点や感情の起伏を批判しない』
などです。これらの能力を積極的に引き出し培っていくと、安心できる健全で感情豊かな人間関係を築けます。
蟹座の日食で陥りやすいことは、
『人や状況をコントロールしたがる』
『早合点して仕切ろうとする』
『親密な相手に感情や恐怖を明かさない』
『目標を目指すあまり、途中経過を疎かにする』
『全てのことに責任を感じる』
『他者の尊敬や賞賛を得るために行動する』
『他者の感情を考えて自分をないがしろにする』
『正直であるより社会的な承認を優先する』
『大事なものを手にいれるのは難しいと考える』
などです。これらの陥りやすい傾向が、自分に当てはまる場合、それを意識して減らすよう努めてください。次第に人生が生きやすく楽になっていくでしょう。