「チャリティー陶芸体験教室&生徒作品展」のご報告

 

630日に催されたチャリティー陶芸体験教室と生徒作品展が無事終わりました。そして、今年もこのチャリティーイベントに参加できたことを心から嬉しく思います。

 

ここで集められた収益金は、昨年を上回る435,110円となり、全て、東日本大地震・津波遺児支援資金として「あしなが育英会」に寄付することができました。ご協力いただいた方々には、あらためて私からも御礼申し上げます。昨年から始まったこの活動が今後も続き、草の根活動のひとつとして、より多くの人たちの行動に根付いていくことを願っています。

 

自然災害は、いつどこで起こるかわかりません。そして、避けては通れないものです。

私自身、10代で両親を亡くした経験をしているので、この震災でお家やご家族を亡くされた未成年の方々が、これからどのように生きていかれるのかを思うと胸が痛みました。少しでも震災遺児の皆さんが、より将来の希望を持てるように、自立できるための教育システムを誰もが受けられるように、自分たちができることの範囲で、微力ながらお手伝いができればと思っています。今回のようなイベントへの参加を含め、震災援助活動へのご協力等、これからも続けていきたいと思っています。(無理をせず、できる範囲での「救いの手」を絶やさないように、みんなで支援活動を続けていきたいですね。)

 

一人ではできないことも、一人ひとりが集い、協力することで実現できる。…この世の中にはそういうことが多く埋もれているのかもしれませんね。

 

東日本大地震・津波遺児支援を目的とした今回のチャリティーイベントは、参加者一人ひとりが協力して、いろいろな素晴らしい成果を得ることができたと思います。私自身も、作品展で自作の器を展示販売するという初めての体験、七輪焼きを知人と共に体験する喜びを味わうことができました。

 

誰もが、

 

人生を諦めずに目標をもって生きていけるように…

自分で自分の人生を切り開く事ができるように…

前向きに生きていれば、必ずチャンスが訪れることを信じられるように…

 

私もこころから願っています。

 

 

さて、そんな陶芸イベントでは、普段の作業とは全然違っていて悪戦苦闘しながら楽しむことができました。あらたな陶芸の魅力も発見できたように思います。

 

「七輪焼き」とは、2つの七輪を用いて上下に合わせることで「小さな焼き窯」を作ります。最初に下の七輪の中に、炭を入れて火を起こし、その中に釉薬をつけた器をいれたあと、さらに器と一緒に炭を足しいれて、もう1つの七輪で上からフタをします。(※下記写真参照)

 

焼き時間は、2~3分程で取り出し、すぐに冷水の中に器を入れて急速に温度を下げます。真っ赤に熱せられた器が、ジューっという音を立てて、白い煙をだしながら真っ黒い炭が、水面にわあっと散っていく様は圧巻です。参加者全員、炎天下の中で暑さと格闘しながら作品の出来上がりを見守りました。時間の経過とともに炭火の洗礼を受けて、髪や顔の至るところにたくさん灰がついていました。私も手についた釉薬を洗いにいったら、顔が大変なことになっておりました(笑)。七輪担当の先生方は、もっと大変だったことでしょう。

 

懇親会では、陶芸についての貴重なお話を講師の向山先生から伺うことができました。陶芸は、それまでの経験とカンに頼るしかないそうです。七輪焼き陶芸は土も釉薬も特殊なものを使用するので、あまり試されている陶芸家は少ないのだとか…。昨年の七輪教室での経験から、さらに研究され、今年使用する土や釉薬の厳選や、土練りや成形のコツ、七輪の中での温度調整や置き方に関する焼き方の行程など、準備段階でも色々なことがあるようです。

 

向山先生ご自身も、七輪焼き陶芸は模索研究中で、成功率も5割程で、その中で満足できる作品はほんの数点だとか…。本当に扱いが難しい手法なのだとつくづくと感じました。

 

向山先生、とても興味深いお話、ありがとうございました。

 

作品の完成度を高めるよりも(イメージ通りの作品が出来なくても)、作る過程を楽しむことや、出来上がった作品の意外性を楽しめることの方が、余裕を持てて陶芸を楽しめる秘訣かもしれないと感じました。

 

今回参加された方々とも楽しく交流ができ、ますます陶芸の輪が広がり、とても素敵な時間を過ごすことができました。企画・実施でご尽力された天明先生ご夫妻、向山先生、ご協力者の皆様、大変お疲れ様でした。

 

また来年も、心温かな方々と共にチャリティーイベントを行えるように、私も陶芸の腕を磨き!?コツコツ準備しておきます。

 

今回のイベント企画・実施:ギャラリー天