生田緑地の休日は、芝生の上にテントを張って親子でピクニックをしたり、森の中で読書をしたり、カップルで遊歩道を散策したり・・・と長閑で平和的な光景を目にします。
私は、中央広場から岡本太郎美術館へ抜ける森がいちばん好きです。素敵な杉林の木漏れ日の中を、気持ちいい風がゆっくり吹いてくる・・・この感覚がすごく心地よいのです。薄明りの池で、カメの親子がプカプカ浮いて日向ぼっこしていたり、つつじ山遊歩道では、どこからともなく聴こえてくる野鳥たちの鳴き声に、とっても癒されます。
つい私も、気分が乗ってしまい、ウグイスの鳴き声を真似て口笛を吹いてみると、ちゃんとウグイスさんがどこからか、素敵な美声でお返事をしてくれました。気持ちの上では、鳥さんとおしゃべりしちゃいました。
また、日本民家園を抜けて、枡形山の頂上(標高84m)までいくと、その先には「ホタルの里」(6月中旬から下旬にかけてホタル観賞ができるスポット)があります。今回訪れたのは、残念ながらホタルの時期が終わった後の昼間だったのですが、いかにもホタルが生息していそうな、素敵な小川と湿原を見ることができました。
後で知ったのですが、ここの「ホタルの里」は、地元では有名なホタル観賞の名所だったようです。20代の頃まで北九州に住んでいた私は、地元の人でもあまり知らないようなホタルの名所を、偶然にも訪れたことがありました。そこではじめて、クリスマスツリーのように、樹木全体に覆いかぶさるホタルの群生を目の当たりにしたことがあります。
まさに、ファンタジーの世界にトリップしてしまったような感覚が…。そのときは、時間が長く止まってしまったかのような、現実なのか幻なのか、おぼろげで幻想的な蛍火は、木を黄金色に輝かせていました、本当に素敵すぎて、気がついたら感動の涙が流れていたことを思い出します。
その後は、ホタルを見ることもなく、年月が経ってしまいました。もう少し時期が早ければと、ホタルさんを見ることができたのにと、残念でなりませんが、来年はこの場所を訪れて『蛍火』を楽しみたいと思っています。
また、ホタルの里沿いの遊歩道は、かわいい田んぼ(本当にちいさな田んぼです)や竹林もあり、ほっこりした風景が広がっていました。そこから、戸隠神社跡を抜けて、枡形山の頂上に戻れます。
実は、この戸隠神社跡にいく途中の遊歩道(元参道かな?)に、神秘的なスポットがあります。もしかすると、ここには森の精霊さんがいらっしゃるようです。このあたりの木々は、良く観察して見ると、ちょっと不思議な生え方をしています。
ちょうど私が、夕方前に通りかかった時のこと、どうしても気にかかる木があり、その木を撮影しようとした瞬間に、西陽が樹皮のところに当たり、浮き出てきた『うさぎさん』と『フクロウさん』の顔…。最初の一枚目は目を閉じていたのですが、二枚目には、はっきりと目を開けてこちらを見ている姿がハッキリと浮き出ていました。きっと、木に宿っている『精霊さん』がご挨拶してくれたのでしょうね。
おもわず嬉しくて、写真をとってみたのですが、みなさんにも見えますでしょうか?ここには、いろんな妖精さんが住んでいると思わせる、そんなファンタジーな雰囲気があります。みなさんも、この森で『妖精さん』や木に宿っている『精霊さん』を探しをしてみては?