数千年前から古代の哲学者たちは、個人の考え方や感じ方が、その人の身体症状にも影響を与えているのではないかと考えていました。そして、時を経て現代科学は「神経、免疫、ホルモンの各システムは常に交流し合うだけではなく、思考とも通じ合っていて、そこで結びついた伝達指示を身体の各部所に出している」ということを明らかにしました。感情がプラスでもマイナスでも、思考は身体に何らかの影響を与えているということになります。過去に経験した記憶により、思考や感情、態度、信条などが形成され、時間の経過とともに考え方や行動が固定され、その記憶とともに思考パターンが固定化されていくようです。(前述の「正しく認識することの大切さ」参照)
私たちは、体内の免疫システムが正常に機能することで、体調のバランスが保たれていますが、思考が著しくマイナスに偏った場合、脳内では、そのマイナス感情を現実化させようとする最も強力な伝達指示が出され、体内の免疫システムにまで、多大なダメージを与えてしまうことがあります。その結果、病気を引き起こす原因となる細菌やウイルスなどに対する抵抗力を、自ら弱めてしまうこともあるのです。
マイナス思考や感情的なストレスは、脳内の科学物質のバランスを崩しやすく、さらに感情レベルは失望感や絶望感、無力感などとなって表面化し、免疫システムを抑制する(免疫低下させる)きっかけとなってしまいます。思考エネルギーや感情エネルギーは、身体エネルギーとも深くかかわっているのです。マイナス感情が付随した思考は、免疫システムを直接抑制して、様々な病気を引き起こし、最悪の状況では私たちを死に追い詰めることさえあるといわれています。
逆に言うと、身体に痛みや苦しみがある時は、思考や感情の何かが肉体にダメージを与えていると脳内に伝えている時なのです。身体が痛みや苦しみのサインを使って、自分自身に救いを求め、ダメージを与えている原因を即座に改善するように訴えているのです。
思考と感情と身体の結びつきで重要なのは、自分の考え方や感じ方の固定化が、慢性的な身体の症状となって表面化していることを意味しています。肉体に何らかの身体的な症状が現れたとき(現れているとき)は、身体の訴えを無視するのではなく、きちんと自覚し対処することがとても重要です。思考パターンの切り替えに役立つレメディは、
ロックウォーター(思い込みの強さ、こだわりの強さ、頑固さ)
バーベイン(理想主義の強さ、固定観念の強さ)
オーク(役割意識の強さ、責任感の強さ、自分を無視しがち)
チェストナットバッド(考え方の切替、経験から学ぶ) など